庭園長のブログBLOG

山口は山の入り口・・・             繁茂する竹の利活用が、山を守る

2023.6.13

食卓に春の訪れを実感させてくれる❝たけのこ❞。
今年は、孟宗竹のたけのこの出荷が少なく、
真竹のたけのこも少し時期がずれているようです。
で、真竹のたけのこは、杜の庭園リフレでは今が旬。

竹は、日本人にとって、いつも生活の傍らにありました。
かごやざるなどの日用品のほか、生垣などにも活用。
茶道のお道具にも、竹はたくさん使われてきました。
でも、いつのまにか竹製品はプラスチックに変わり、
竹の繁茂や侵入に拍車がかかっています。

山口県の竹林面積は、1万2000ヘクタール。
山口は、全国第4位の竹の国なのです。
杜の庭園リフレッシュパーク豊浦にも、
真竹の竹林が随所にあり、涼やかな風情を感じさせます。

竹林を世代交代させて常に若く保つために、
私たちもさまざまな場面で竹を活用しています。
最も多く使用しているのは、イノシシやシカの侵入を防ぐ
害獣防護柵でしょうか。

園の外周のほとんどすべてに、スタッフの手作業で、
竹ネットを張り巡らせています。
最初は高さ2mで作成しましたが、今は2m30cmから、
3m程度まで高くして、害獣の侵入を防いでいます。
イノシシやシカのなんと強靭な突進力とジャンプ力!

その他にも、お正月の門松、日本庭園の生垣の竹柵、
紫陽花まつりの紫陽花水階段の竹垣、
七夕の短冊飾りなど、いろいろ活用しています。

竹炭は、地元の農家さんに焼いてもらって、
土壌改良などに役立てています。
竹酢液は、80~100倍に希釈してバラのエコケアに
使用し、土壌改良にも貢献してくれています。

ビジターセンター内の❝杜のアトリエ❞では、
アーテイストさん制作の❝竹トンボ❞を展示していますが、
子どもたちは、大喜びで飛ばして遊んでいます。
で、竹トンボづくりワークショップなども
やってみたいなと思っています。

どなたか、ご指導いただける方がいらっしゃったら、
ぜひ杜の庭園リフレッシュパーク豊浦まで
お知らせください。竹トンボワークショップが、
山口の竹問題と利活用を考えるきっかけになれば
うれしいなと思います。

庭園長 国司 淑子(くにし としこ)