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山野草の魅力とダイモンジソウの開花

2023.10.28

山野草とは、野山など自然のなかに自生する草花のこと。
季節ごとに咲き継ぐ草花には自然な美しさがあり、
清楚で可憐な花姿が、日本人の心をとらえてきました。

わびさびを大切にする茶人たちの美意識にもかない、
季節の移ろいを愛でる茶花としても用いられてきました。
その本質的な美しさには、普遍的な魅力があります。

「花入れに入れた花としての自然」を目指して、
野の花を、ふだんの暮らしにも取り入れてみませんか。

杜の庭園リフレで長く続くフェロー(仲間)活動のひとつに、
「誰故草を守り育てる会」(金子 久男会長)があります。
ビジターセンター内の「杜のアトリエ」では、金子会長の
丹精込めた「ダイモンジソウ」の盆栽仕立てを展示。

不均衡な花弁のかたちが「大」の字に見えることから
その名があり、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草です。
若葉は摘んで和え物や天婦羅などにすることもできます。
まさに「花も団子も」ですね。

花色は、本来白色ですが、変異の幅が広く、
薄紅や深紫などもあります。
日陰がちで湿気のある岩場を好むことから、
「岩蕗」(いわふき)の別名もあります。

11月3日 8日 12日の誕生花で、
花言葉は「恋の訪れ」「幻」「自由」「好意」など。
むくみ、頻尿、便秘などへの薬用効果もあるとか。

野原に大の字に寝転び空を眺めるように花を咲かせる姿は、
天高く秋晴れの季節にふさわしいと思います。
杜の庭園リフレでこの可憐で大胆な花に出逢ってください。
小さい秋なら、杜の庭園リフレにいっぱいあります。
みーつけてね。

庭園長 国司 淑子(くにし としこ)。